七色セツナ。1




「悪いな……」


「なんだよ、
倉沢って話しづらい感じだったけど、
そーでもねーじゃん!」


クラスの奴らが
皆、打ち解けた瞬間だった。


昼休み時間内の30分。


結局、クラス全員で資料作りをした。


教室から笑い声が溢れていて、
違うクラスの奴らが
何事だと見に来たくらいだった。


放課後、皆帰った教室で、
花凛と2人で日誌を書いていた。


実際に書いているのは、花凛だが。


「んー?

”今日感じた事”?」


字も綺麗なんだな……


その
髪を耳にかける仕草にも、目を奪われる。


「・・・みんな、
仲良くなりましたって書けば?」


そんな事を言う俺じゃないのに
思わず口から出てしまった。


「あー、それいいね」


ほんとに書いてる……


「なあ」



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