七色セツナ。1
「あの、それ
どういう意味ですか?」
「・・・ユカは、
人の事は良く見ているのに
自分の事になると、さっぱりだね」
宏晃の眉が下がった。
「あの、生徒会長」
2年の生徒会役員が
後ろから声をかけてきた。
眼鏡をかけた
ひょろっとした人で、
よく生徒会長の周りにいる。
そんなに
オドオドしなくてもいーのに。
と、ユカが
いつも思っている人。
「・・・なんだ?」
手も視線も
ユカから外さないまま宏晃が答えた。
「・・・問題が起きました。」
「チッ」
ユカから視線を離し、
役員を冷ややかに見た。
「・・・必要か?」