七色セツナ。1




「虎太朗。

勿論、花凛を送るだろ?」


朱羽の口調も、真剣なもの。


「ああ、勿論そうするけど」


「お前が乗る上り線は、
その時間でも本数が多いが
花凛が乗る下り線は、本数が少ない。

花凛が
電車に乗るのを、見送ってくれねーか?」


「ちょっと調べたんだけどね。

花凛ちゃんが乗ったら、
15分後に上りがある。」


恭弥がスマホを見せた。


「ああ。

別に
そんなの構わねーよ。」


「俺がバイトじゃない時は、
俺がここに来る。

帰りは俺も下り線だから、
花凛ちゃんが電車を降りる所まで送る。」


「俺は、虎太朗も恭弥も
ダメな時に行く。」


恭弥の次に、朱羽も答えた。



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