七色セツナ。1
「もしかして、
2人は付き合ってんの?
だとしたら、エリが可哀想」
「でもさ、
たまに篠原ってコも、一緒みたい」
「それって、
倉沢くんと仲いい女だよね?
背の高い……」
「でも、ほら体育祭の時、
西園寺くんと二人三脚で組んでてさ
なんか雰囲気が……」
花凛の名前が出たところで、
恭弥は起き上がり、
給水タンクの上で胡座をかいた。
女3人が居る方へ視線を向けると、
女たちは壁を背にして座っており、
恭弥には気付いていない。
1年なんだろうが、あまり見ない顔だから、
3階にいる組の女なんだろう。
「どういうこと?
どっちかと付き合ってるの?」
「繁華街に消えて行くって、怪しくない?」
「どっちにしたって、
エリはいい気分じゃないよね?
西園寺くんは、
その女達と、どういうつもりでいるんだろ?」