七色セツナ。1
朱羽は
自ら女に話しかけない。
朱羽を纏うオーラが
話しかけるな、というのは
誰が見ても明らかで
それでも、このクラスの女子とは話すようになっていた。
他のクラスの女達が、
花凛やユカと話しているのを見て
廊下や学食で朱羽に話しかけたが、
見事にスルーされていた。
「は?何あれ」
真季乃が、2人を睨む。
「あ、あの...」
美雪は何かを言おうとするが、2人はそれにかぶせていく。
「ねー美雪、約束してたよね!?
一緒に行くって」
「うちら友達だもんね!?」
部活組や委員会に行ったユカを除く、
今ここに残った
「今からマック組」は十数人。
その誰もが怪しげな顔で、この2人を見ていた。