七色セツナ。1



朱羽は
自ら女に話しかけない。


朱羽を纏うオーラが
話しかけるな、というのは
誰が見ても明らかで
それでも、このクラスの女子とは話すようになっていた。


他のクラスの女達が、
花凛やユカと話しているのを見て
廊下や学食で朱羽に話しかけたが、
見事にスルーされていた。


「は?何あれ」


真季乃が、2人を睨む。


「あ、あの...」


美雪は何かを言おうとするが、2人はそれにかぶせていく。


「ねー美雪、約束してたよね!?

一緒に行くって」


「うちら友達だもんね!?」


部活組や委員会に行ったユカを除く、
今ここに残った
「今からマック組」は十数人。


その誰もが怪しげな顔で、この2人を見ていた。



< 16 / 318 >

この作品をシェア

pagetop