七色セツナ。1
「そーいやアイツらって、
倉沢の後、チョロチョロしてる女じゃね?」
「休み時間とか、必ず廊下にいるよな?」
「倉沢が学食の時は、近くのテーブルにいるぞ」
「入学早々、朱羽に話があるって声かけたのに、
見事にスルーされてたな」
今からマック組がザワつき始めた。
「それって、告白しようとしてたんじゃねーのか?」
「あ、それで思い出した!
オレ、倉沢の下駄箱の隣りなんだけどさ。
倉沢宛の手紙、オレのとこに入ってたんだよ。
何回も間違うはずねェ。
おい、倉沢。
お前、わざとオレの所に入れてるだろ!
オレの下駄箱はゴミ箱じゃねェ!」
「ぶっ!
ひでェ、ホントかよ朱羽」
「・・・ゴミ箱がねェ」
朱羽が、ポツリと言った。
「ふざけんな!
この間なんて
入りきらなかったのか、なんなのか
靴が外に出されて
その分、包装された箱が入ってた!」