七色セツナ。1



気付けば、もう放課後になっていて、
朱羽達が教室に戻ると、
残っているのは数人しかいなかった。


「あれ?

3人でサボってたの?」


帰る支度をしていた花凛が3人を見た。


「ああ……」


と、朱羽が答えると


「俺は花凛ちゃんとサボって、
色んな事したいな……」


と恭弥が
花凛の目の前に立つ。


「エロ魔人め……」


「花凛ちゃん限定だよ?」


「あれ?真季乃は?」


恭弥のセリフは誰もがスルーして、
コタがキョロキョロと教室を見渡しても
これから一緒に
blueに向かうはずの真季乃の姿がない。


「ユカとトイレに行ってる。

すぐ戻るよ?

あ、そうだ。朱羽」


「ん?」


「来月、誕生日だよね?」


「・・・ああ」



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