七色セツナ。1




「サプライズ的な事も
考えたんだけど……

思い浮かばなくて……

バイト代が出るし、
予算的な事もあって……

もう、本人に聞いちゃえって事で……

何か欲しい物ない?」


「いーよ、そんな」


「ダメダメ!

年に1度の自分のお祭りじゃん!

何が欲しいか教えて!」


「フッ……

じゃあ、考えて...あ、いや……

それって、後でもいいか?」


「後で?」


「俺が、欲しいって思った時でも」


「別にいいけど……

その...あんまり高価な物とかは……」


「そういうのじゃねーから。」


「ん?」


「・・・金は、かかんないと思う。」


「そっか。

じゃあ、欲しい物が決まったら言ってね?」


「ああ」


つまらなそうな顔で聞いていた恭弥が、
無理矢理
花凛と朱羽の間に入り込む。


「ねーねー花凛ちゃん。

俺の時もくれる?」



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