七色セツナ。1




「・・・恭弥」


朱羽が恭弥を連れて、
教室の窓側へ移動した。


「・・・花凛に、何かあったら...」


「おい、朱羽。

オメーに
言われるまでもねーんだよ……

なめんな。」


「・・・悪い。」


「俺だって、お前だって。

考えてることは一緒だ」


「……」


「お前は、
しっかりユカちんを送って来い」



ユカと朱羽が、
スーパー丸屋前のバス停で降りると
学ランを着た中学生が立っていた。


「あ、タケル!」


ユカが
その中学生に手を振る。


「姉ちゃん、遅かったじゃねーか」


ユカは背が小さいが、
タケルと呼ばれた少年は
170cm近くあり、
オレンジブラウンに染めた
猫っ毛の、柔らかそうな長めの髪。

前髪をゴムで縛っている。


・・・まあ、やんちゃな感じは否めない。



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