七色セツナ。1




「ギャハハハハ」


コタが腹を抱えて笑いだした。


「つーか、美雪困ってんじゃねーか」


コタが一歩、踏み出そうとした時


「美雪」


花凛が美雪を呼んだ。


「今日は、オケ部で全体練習の日なんだよね?」


「あ...う、うん...」


「あー、そうだ!

美雪、部活じゃないの!」


様子を見ていた真季乃が、ここから参戦。


「来月、市民会館でやる
チャリティーコンサートに出るんだって」


「マジか、花凛!

んじゃー
それも皆で行かなきゃなっ!」


コタが、スマホにスケジュールを入れ始めた。


「・・・がんばれよ」


朱羽が微笑んだ。


「あ、う、うん。

ありがとう...」


美雪がぎこちなくも微笑んだ。


が。


「チッ...使えねー女」



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