七色セツナ。1
「ユカは、
大事なクラスメイトですから
もちろん守りますけど……」
コタが
真っ直ぐに宏晃を見る。
「”守る”にも色々あるよね。
”護る”って、
土台がしっかりしていなきゃ
できないことだよ?」
「……」
3人は、何も言えなかった。
それを知っていたかのように、
宏晃は微笑んだ。
紅茶のポットから
空になったカップへ
琥珀色の紅茶を注げば
再び優雅な香りに包まれる。
「西園寺くんは、
クラスを纏めるのが上手いと聞く。
ユカも、頼ることが出来る存在だ。
本人も、それを理解している。
クラス内の事だけは、君に頼むしかない。
そういう面で、
これからもユカを支えてやって欲しい」
「はい……」