七色セツナ。1




「倉沢くんは、
この辺一帯を治める
”夜天使”の頭の弟だ。」


朱羽の表情が一瞬、
曇ったように見えた。


「・・・本人が入っていないのは……

何かあるのかも知れないが
学校外での
”裏の世界”の力を持ってる。

まあ、表は片瀬グループだけどね。

表の力だけじゃ、及ばないことがある。

今は、君自身に権力はないが
いずれ、その力は必要となる」


「……」


「藤谷くんは、
他の二人も武闘派だけど、
君は空手の有段者だ。

今はもう
辞めたみたいだけどね。

それだけでは、惜しい人材だ。

君には、
何か共通するものが見えるし。

一年は生徒会に入れないが、
是非
僕の意思を継いでもらいたいよ。

校内での、権力も必要だからね」


「ふーん。

良く調べてるね。

さすが片瀬グループって感じ?」



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