七色セツナ。1




「僕は
片瀬グループの跡取りだ。

学校関係者ばかりではなく、
会社関係でも
片瀬グループに取り入りたい輩は
腐るほどいる。

自分の娘を嫁に……

なんて言う奴ほど、ロクな奴がいない。

しかも……

どの女もミエミエだよ。

僕からすれば、全員同じ顔に見える。」


「でも、ユカは確か
普通の家の子ですよね?」


コタが聞いた。


「・・・そこが
良かったのかも知れないね……

誰にでも態度が変わらない。

たとえ、僕相手でも……」


「「「あ……」」」


朱羽もコタも、恭弥も気付いた。


自分たちのクラスの
4人は皆そうだ。


自然と話ができるし、皆良いやつだ。


俺たちが普通でいられるのは、
あいつらも
普通に接しているからだ、と。



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