七色セツナ。1
「・・・ は?
・・・え、あ...
177cmだけど...」
蹴られた男は、戸惑いながらも、
ちょうど昨日の身体検査で図った
自分の身長を答えた。
「ああ!?」
恭弥の睨みが更に増した。
「なんでテメエが
俺より1cmも高いんだよ!?」
「・・・い、いや...」
クラスメイトたちは
「なんだそれ」
という顔で、成り行きを
見守っていた。
恭弥は
花凛に絡んできた4人を
ぐるっと見回すと、
ニヤっと笑った。
「俺は、まだ15歳だからな。
まだまだ成長期なんだよ。
なんなら、明日から伸び盛りなんだよ。
・・・ただ、見下ろされんのは好きじゃねーな。
だからなー
・・・全員、土下座」
理科実験室の前の廊下で、
4人の男が土下座し
それを笑いながら連写している男を見た
クラスメイト達は
「アイツはヤバイ。
絶対キレさすな」
と頷きあった。