七色セツナ。1



それなのに。


「あーヤベエよ」


「どーすんだよ」


クラスメイトも、お手上げ状態。


「コタ……」


真季乃がコタを見た。


「あー無理だな。

あーなっちゃったらもう、ダメだな」


「おい、ブスども。

テメエら、舞い上がってんじゃねーぞ?」


恭弥のオーラに、女たちは震えている。


花凛が1歩、恭弥に向かって踏み出した
その時。


隣にいた朱羽が扉を開け、廊下に出て行った。


更なるレアキャラの登場で、女たちは固まるしかない。


本来なら嬉しいはずだが、
この状況では悪い予感しかしない。


朱羽は無表情のまま
女たちに近づき、ボソボソっと何かを言った。


恭弥はニヤっと笑い。


女たちは真っ青になって、
廊下を転げるように走って行った。



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