七色セツナ。1
「恵衣……
まさかとは思うけど……」
「なんだよ?」
「その……
まさか...今の……
花凛ちゃんのこと……」
「なんか問題でもあんのか?」
恵衣は
おにぎりを手に取った。
「いやいや、確かにさ。
この料理と受け答えで
なかなか気の利く
いい子だなって印象は受けたけど...」
「うめーな、これ」
「ああ、確かに美味しそうだけど」
「食わねーのか、それ?」
「いや、食べるけど...あ、美味しい」
「玉子焼き食わせろ」
恵衣が
ひと切れ口に入れる。
「あ、ちょっと恵衣!
なに気にそれ、
楽しみにしてたんだけど!」
「・・・旨い。
これ、毎日食いてーな」