七色セツナ。1




「・・・教習に行ってるからな」


恵衣の表情が緩んだ。


「お、なんだよ。

もう免許取れんのか?」


「朱羽は、知ってんのか?」


「ん?

俺らのこと?

面接に来た日は
中山さんが休みで
俺は厨房にいたから、会ってねーな。」


「そいつらの中に、
彼氏とかいないんですか?」


蒼夜が聞いた。


「そういうのじゃないみてーだ。

みんな同じクラスなんだと。

ただ、虎太朗の話によると、
3人で騎士役をやってるみたいだな。

面接の時点で
送りについては
話し合ってたらしいぞ」


「そうか……」


恵衣は
空になった皿を見つめて、
タバコに火を点けると
大きく紫煙を燻らせた。


「とりあえず、他言無用。

・・・あと、花凛のシフトが知りたい」



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