七色セツナ。1
「なに?うぜえって」
目をキラキラさせ、
明らかに興味津々の恭弥が聞く。
「多分、原チャリの免許を
取りに来たんだと思う。
1日で終わったはずなのに、毎日来る。
その内、誰に聞いたか知らねェが、
俺の名前を呼び始めた」
「うぜえな」
コタも引き気味だ。
「相手にしてんのか?」
恭弥も同じ。
「シカト。
目も合わさねェ。
俺が
もう少しで終わるのも分かってるみたいで、
この前は駅にいやがった」
「おい、最悪だな、それ」
コタの眉間にシワが寄る。
「かわいーの?その子」
恭弥が聞くと
「知らねェ。
顔も見たことねェ」