七色セツナ。1
「付き合っちゃえばいいじゃん」
恭弥が軽く答える。
「はあ?」
「逆に考えたらどうよ?
一途な子かもよ?
そんだけ追っかけるんだから、
そんだけ愛されてんだよ、朱羽は」
「・・・何が言いたい?」
「朱羽が
その子と付き合えば、
俺は何の障害もなく
花凛ちゃんと、お付き合い……」
「「させるわけねーだろ」」
「あれ?
コタとかぶった?珍しいね」
「お、俺はっ
そんな方法で、あいつと付き合うなんてこと……」
「まあまあ、
そんな女に
朱羽が興味持つわけないでしょ?
そんな事は、分かってんだよ。
・・・でも、そういう女って執念深いし、
俺らのお姫様に近づけさせないでよ?」
「分かってる」
朱羽は
ゆっくりと煙を吐き出した。