七色セツナ。1
「朱羽、恭弥!
もう行こーぜ。
腹減ったよ」
コタが教室から出て来た。
その後ろから、
クラスメイトがゾロゾロと出て来る。
恭弥は、
何事もなかったようにコタの元へ行く。
「なー、コタ。
どうせなら南店の方に行こうぜ?
あそこに、カワイイ店員がいるんだよ」
「はあ?
まさか、その店員フォルダもあるって
言うんじゃねーだろうな?」
コタの肩に手を回して歩いて行く
恭弥の後ろ姿を
朱羽は
その場で、じっと見ていた。
「朱羽、行こ」
振り向くと、花凛がいた。
「ああ。
行くか」
分かりづらいが、
朱羽の雰囲気が一瞬で柔らかくなる。