七色セツナ。1
「むしろ、今までよりも
会う時間が増えて(恩も着せられて)、
会長的には棚からボタ餅的な。」
「ああ、そういう事ね」
真季乃が頷く。
「会長が
お仕事で学校に来れなくても、
ちゃんと片瀬家のドライバーさんが
高級車で送迎するらしいから。
これからは、ユカちんが
どこかに寄りたいとか、
用事があるって場合でも
会長の許可が必要になります!」
恭弥がニッコリ微笑むと、
「協定ねえ……
上手く丸め込まれたわね」
真季乃がボソッと呟く。
「これで、ほぼユカは
会長のものになったね?」
花凛が真季乃に囁いた。
「真季乃。」
「はーい」
「大体
虎太朗がバイトだから、
今までどおり虎太朗中心で帰れ。
虎太朗が
バイトじゃねー時もある。
基本、俺や恭弥がいるが、
お前らにも頼む。」