七色セツナ。1
「放課後が来てしまった……」
ユカが
ポツリと呟いた。
「いいじゃないの。
送ってくれるって言うんだし」
「でも聞いたでしょ?
花凛ちゃん!
あの変態発言!」
「うん、まあ。
あれは……
変態王子だったね」
「あれから
家に送ってもらった時、
親にも許可もらっちゃって」
「先手を打たれたか……
さすが会長」
「その生徒会長さんに
ちょっと用事があるから、
ユカちんは待っててくれる?」
いつの間にか恭弥が
隣りに立っていて、にっこり微笑む。
「普通に、バスで帰れるのに……」
「ダメダメ。
そんなことしたら
全部のバスを止めちゃうよ、あの人」
とても愉快そうに言う
恭弥も侮れない。
「花凛は
今日バイトか?」
「あ、朱羽。
違うよ?」