七色セツナ。1
恭弥は悲愴な面持ちで、花凛の両手を握る。
「ごめんね?花凛ちゃん。
今日は送れなくて……
でも俺は、明日も花凛ちゃんに
会いに学校に来るからね?」
「恭弥、学校は勉強する所です」
「ふふふ。
俺の願望の10割は
花凛ちゃんだから。
・・・朱羽。
分かってんだろうな?」
「いいから、さっさと行け」
「10割って、全部って事じゃないの?」
「いいから、花凛。
いつものようにスルーしろ。」
朱羽、コタ、花凛は
教室を後にした。
「朱羽、ホントに教習大丈夫なの?」
「ああ、大丈夫だ。
予定より早く進んでるし」
「そうなんだ。
何か申し訳ないついでにね?
ちょっと、三丁目の本屋に寄りたいんだけど……」
「ああ、構わねェよ?
バスに乗ると
中途半端な距離だから歩くか?」
「うん、そうだね。
コタはどうする?」
「歩く……」