七色セツナ。1



は?


何してんだよ?俺……


「なんだよ?」


朱羽が
更に怪訝な顔付きになる。


「・・・なんでもねェ……」


右手を、そっと下ろす。


そうか。


そうなんだ。


・・・俺、嫉妬した。


朱羽に。


「コタ?

バイト頑張ってね。

また明日」


いつの間にか、
blueへ曲がる道の手前まで来てた。


いつものように、フニャ顔で微笑む花凛。


「ああ」


短い返事を返すと、


「じゃあな」


朱羽も短い挨拶を残し、
2人は歩いて行く。


2人の背中から、視線を外せない。


フッと、自嘲的な笑みが漏れた。


気付いた。


いや……


もっと前から、そうだったのかもな。


俺、花凛の事が好きだーーー



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