七色セツナ。1



そんな中
空気を読めない声が聞こえた。


「あ、倉沢くーーん」


教習所の女だった。


「今日は、遅かったんだね?」


ヤンキー2人は


「え?誰?」


「あんた誰?

朱羽の彼女?」


朱羽は何も言わず、
見向きもしない、歩みも止めない。


「え?

やだぁ彼女だなんてー。

私は、なりたいんですけどっ

なかなか倉沢くんが
返事くれなくてー」


2人が
女をマジマジ見ると


「え?

朱羽って、こんな感じの女がいいの?」


「なんか、テンションが真逆じゃね?」


「・・・な……」


朱羽が、口を開いた。


「え?」


女が
はっきりと聞こえず、更に寄ろうとすると


「それ以上、近寄んな……」


その低い声に、
その女も、友達二人も震え上がった。


「殺すぞ」



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