七色セツナ。1
blueの裏口には、
業者がスムーズに搬入出来るように
食品や飲み物を
ストックしておく倉庫がある。
俺は
ミネラルウォーターを取りに、
そのドアを開けた。
「あれ、コタ」
花凛が
缶詰を手に取っていた。
あの時以来の、そして...
自分の気持ちに気付いてから、
始めての二人きりの空間。
「何か取りに来たの?」
「あ、ああ」
花凛の事が、まともに見られない。
「今日は、忙しくなりそうだね?」
「・・・そうだな……」
気付いてしまった気持ち。
誰にも言っていない。
しかも、ダチと同じ相手。
初めての気持ちに
戸惑うことばかり。
でもーーー