七色セツナ。1
「なんで、お前がここにいる?」
「っ...今日は、
ナナの友達として来てるの!」
「ナナ?
・・・ああ、テツヤの女か」
ロングの女に目を向ける。
「すみません、恵衣さん!
今日は報告があって、
俺の女も同席させました!」
テツヤが深々と頭を下げる。
「ああ」
そう返事をすると、
恵衣はもう一度、ボブの女を見る。
「俺とお前は関係ねェ。
余計な事すんじゃねーぞ?」
その目は、
冷酷に満ちていて、
誰も口を開けなかった。
恵衣と蒼夜が
誕生日席に座った。
ジャケットを脱ぐと、恵衣が蒼夜に
「うぜえ」
と漏らす。
「しばらく
付き合ってた女じゃん」
「付き合ってた?
冗談じゃねェ、あんな女。
付きまとわれたの間違いだろ。
いい所は、あっちのテクだけだぞ。
二度と会いたくねェ」
そう言って、タバコに火を灯す。