七色セツナ。1
恵衣は
ソファに戻ると、ビールを煽った。
近くにいた男たちが、
女を引きずっていく。
その男達に、テツヤとナナが
「自分達が
責任を持って連れて行きます。」
と声をかけ、3人が店を出て行った。
中山と仁坂が、恵衣の前に座る。
「あんな女のナカに
出した事があると思うと、
胸クソ悪い……」
「やっぱり
そういう女だったか……」
中山が呟いた。
「どうしたんだ?お前。
蒼夜が
俺達を、わざわざ呼びに来たんだぞ。
お前を止めさせるために……
お前にしては、ずいぶん
甘いじゃねーか」
仁坂が恵衣の表情を伺う。
「あー……
中山さんの、
備品を壊したら、出入り禁止だってのが
聞こえて……
あいつが、片付けてるのが頭を過ぎった」
「!?」
「冷静になった。
あいつを困らせたい訳じゃねェし」
「恵衣……」