七色セツナ。1
「・・・見るからにね」
真季乃がボソッと呟いた。
「二人三脚なら
最悪、自分を抱えて走ってくれと」
「なるほど。
ユカなら抱えやすそう……」
全員が頷く。
が。
「おい、ちょっと待て。
ユカちんと密着できる不届き者は誰だ?」
恭弥がいつもより、低い声を出す。
「まだそれは決めてねェが、
パートナーがユカじゃなきゃ
相手は男だからな。
誰も男同士で肩なんか
組みたくねーだろうから争奪戦だな。
まあ、くじ引きでもするよ」
「俺がやる」
「恭弥はリレーだから出れねェ。
ちなみに朱羽もな。
二人三脚は俺が出るよ」
「チッ……
そういや花凛ちゃんは
借り物に出るんだな?」
「ああ、そうだ」
「・・・分かった」