七色セツナ。1



2人の後ろ姿を見送った真季乃は 

   
「何か、計画的犯行のニオイがするわ」


「会長は、ユカちゃんが好きなんだね」


美雪が答える。


「ユカは全く気付いてないね?」


花凛も答える。



「えええ!

ユカちん、会長に拉致されたの!?」


3人が
2組のエリアに着いた途端、恭弥の悲鳴が聞こえた。


「うん。

そりゃもう、あっさりと」


花凛が答えた。


生徒会のテントを見ると、
会長とユカしかいない。


しかも、会長は優雅にティーカップで
お茶を飲んでいるようだ。


ユカの前にもティーカップが置いてあり、
お茶菓子なども用意されている。


「アイツ、
俺と同じニオイがするんだよな……」


恭弥が
ボソッと呟いた声は、女子には聞こえなかった。



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