七色セツナ。1
「よっしゃ、まずは団体戦だな。
野郎ども行くぜ!!」
ユカがいないので、
2組はコタが仕切るようだ。
「がんばれー」
女子を残し、男子たちは戦場に向かった。
そこは、本当に戦場だった。
騎馬戦という名の、殴り合い。
玉入れという名の、ぶつかり合い。
綱引きという名の、潰し合い。
これらは
あまりにもヘビーなため、
一般客が少ない早い時間帯に行われる。
ごく一部、
強面のオニーサン達が見に来て
爆笑しているから
何かしらのスカウトでもしようと、
考えているんだろうか?
「えげつない……」
花凛がボソッと呟くと、
真季乃はストレートに言い放った。
「馬鹿ね」