七色セツナ。1
「ん?
花凛、こっちに来てる?」
コタが呟いた。
花凛が、どんどん近づいてくる。
「やっぱ、こっちに来てんな。
なんて書いてあんだ?」
隣に座っていた恭弥が立ち上がった。
「あ?」
怪訝な顔つきで、コタが恭弥を見た。
「花凛ちゃんは、俺の所に来るんだよ」
「はあーー!?」
「恭弥。
お前、なんかしたのか?」
ワケが分からんというコタと、
恭弥を睨みつける朱羽。
「恭弥ーー!」
気付けば、そこまで花凛が来ていた。
「花凛ちゃん、行こっか」
満面の笑みで、恭弥は花凛の元へ足を運んだ。
そしてふと、足を止め恭弥が振り向いた。