七色セツナ。1
「今日の業務内容は、ユカに伝えてある。
現場での、細かな内容もすべてね。
ここで君と交代する理由はない」
「でも、私はっ」
「今ここで交代すれば、
僕は君に、また一から業務内容を
伝えなければならない。
そんな無駄な事を、僕にやれと言うのか?
君に
そんな権限があるのか?
ないだろ?」
「そんな……」
「しかも、この役を
僕がいない時に決めていたよね?
他の奴らの買収でもしたの?」
会長が一瞥すると
芹沢先輩は、真っ赤になって俯き
私を睨んで、どこかに走って行ってしまった。
「ユカ」
会長が穏やかな声で呼ぶ。
「気にしなくていい。
リレー、がんばるんだよ」
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