七色セツナ。1
逃げ切り型を作戦にした
クラスがいる中、真希乃は3位につけた。
「恭弥!」
「まかして、真季乃ちん!!」
本日、ものすごく機嫌が良い恭弥は、
一人抜かして2位につけた。
「美雪ちん!」
美雪は早い方ではないが、
恭弥が3位以下を随分離したため
2位をキープ。
「トノヤマくん!!」
トノヤマは
背が小さくて、すばしっこいタイプ。
3位との差を大きくし、1位のすぐ後ろにつけた。
「トノヤマ、すげー!!」
応援席にいる、コタの叫び声が聞こえる。
1位の7組と
2位の2組のバトンの受け渡しは、
ほぼ同時だった。
ユカと一緒になった
7組の走者も女子で、ギャルだった。
傷んだ長い金髪が、乱れるのが嫌らしい。
正直、
ユカと、どっこいどっこいだ。
普段、走ったりしないんだろう。
7組の応援席は皆、頭を抱えている。