七色セツナ。1
2組の皆、全員が泣きそうだった。
走り終わった真季乃と美雪は、
ユカがゴールする位置で待っていた。
ユカがゴールする反対側にいた花凛が
「ひどい……」
と呟いた。
一緒にいた朱羽は
「大丈夫だ」
と、肩にポンと手を置いて
反対側に走って行った。
ユカが
ミツヤにバトンを渡した時には、
5位になっていた。
「ミツヤっ!
飛ばせっ!!」
真季乃が叫んだ。
ミツヤはサッカー部だ。
毎日走っているだけあって、
1人抜かして、4位で花凛に向かっていく。
「篠原っ!」
花凛は
しっかりバトンを掴んだ。