七色セツナ。1



そのまま学食内で食べる人もいたり、
外に行って食べる人、それぞれ。


ただ、1年2組、
男子チームは皆、教室に集まった。


「わざとだよ、あれ。」


ミツヤが
2つ目の、おにぎりを食べながら言った。


「そうだよな。

ユカちゃんの次は
ミツヤだから、良く見てたよな?」


「ぶつかる時、わざと体を寄せた。

不自然に肘が上がった」


女子チーム、
花凛、真季乃、美雪は、
ユカのいる保健室へ行っている。


学食で
ユカが頼んだ分も買っていたから、
保健室で食べるんだろう。


「7組は、誰だ?」


スマホから顔を上げた恭弥が、
不機嫌な顔で聞く。


「渡辺だ」


朱羽が
腕組をしたまま答えた。


恭弥が呟いた。


「”烈火(れっか)”か……」



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