七色セツナ。1
保健室romance
一方、保健室ではー
ベッドに座るユカを囲みながら、
女子4人がおにぎりを食べていた。
保健医は、
男子たちのケガ人対策で朝から追われ、
「たくさん食べないと、私が倒れるわ」
と叫びながら
学食に走っていった、豪快な50代だ。
「ユカ……
それ、会長がやったの?」
ユカの手と膝が
包帯でぐるぐる巻きになっている。
「うん……。
大げさ過ぎだよね?」
「て、言うかさ、
いつの間にか苗字呼びから
ユカって名前呼びになってたよね?」
「あー、それ私も気付いた!」
真季乃と花凛は、ウンウンと頷きあった。
「しかも!
何あれ、お姫様抱っこ」
「あれは決定的だよー。
校庭の真ん中でさー」
「みんな、きょとーん...ですよ」
「しかもあれだ。
似合っちゃってるってゆーね」
「さすが王子だよねー」
真季乃と花凛の興奮は冷めない。