自由な私、不自由な私
day3
Day 3
私は、今日も学校を休むことになり、本格的に暇になってしまった。
ただし、勉強をしていても何も言われなくなったのでほぼほぼ勉強に時間を費やしていた。
するとスマホのラインの音が鳴った
【遄水香澄さんへ
今日も学校休むと聞いて、すこしだけですが板書の写真を撮っておきました。参考程度に使ってください。余計なことだったら申し訳ないです。by康孝】
わざわざ、板書の写真をとってくれたんだ・・・私の為に・・・うれしい
【片端康孝さんへ
余計でもなんでもないですよ。学校を休むと、勉強が遅れてしまうのでちょうどいいくらいです。本当にありがとうございます by香澄】
私は本当に余計でないことを短い文章に込めながら、返信した。それなりにうれしい気持ちもあったけど、なぜなのかは、このときは分からなかった。本当に・・・
それからも数枚の板書の写真が送られてきたことを踏まえると、おそらく私の文章の意図を察してくれたのだと思いたい。すると、
【遄水香澄さんへ
ちょうどいいなら良かったです。変に迷惑がられるよりもいいですよね。休んでるときくらい勉強から離れたらどうですか?by康孝】
返信が着てから数分考えていた。
「休んでるときくらい勉強から離れたらどうですか・・・か・・・」
本当は休むべきなのは分かってるけど、休むことをしたくない。学校で上位に居るためには勉強はをしてテストで優秀な成績を収めなければならないから。分かっているけど、勉強はもともと好きだったし、中学校時代はよく人に頼られていた。けれど高校は頼られる機会が少なくなった。当然だとは思っていたけど・・・
【片端康孝さんへ
勉強は好きでやってるんです。だけど心配してくれてありがとうございます。そこはうれしいです。勉強から離れることはしたくありません。私はもう・・・何かを失うことはしたくないので 遄水香澄より】
「香澄さん・・・何かを失うって・・・過去に何かあったてことか?」
俺はそういうことを深く追求してしまうのが悪い癖だというのは分かっているがそれでも聞いてみたくなってしまう。過去に何かを失ったのだろうか、何を失ったのか・・・気にみたくて仕方がない。ただ、聞いたところでなんでもないとか言われるのかもしくは、聞かないでくださいって泣きながら言われるのかのどっちかだろう。俺はそう考えてるが・・・違うのか否か・・・。
「片端さん、何か考えごとでも?」
「あ、副校長・・・いえ、少し気になることがありまして」
副校長になら喋ってもいいのかと考えた自分が一瞬居たが、すぐに消し去った。
「私に相談できることですか?」
本当ははいと言いたいのだが、彼女との約束があるからそういう返し方ができない。
「いえ、単なる私的なことですのでお気になさらずとも」
本当の本当に話したいのに彼女の顔を思い出すたびにそれを踏みとどまらせやがる・・・こういう感情があるから必要以上に人とかかわりたくないんだ。
すると、スマホの画面に電話の表示が出た。名前は遄水香澄・・・
「副校長、すみません」
「あぁ、呼び止めて悪かったね。それじゃ」
俺は香澄産からの電話に応答した。
〔もしもし香澄さん?どうしましたか?〕
〔・・・先生〕
(おかしい香澄さんの声じゃない、これは香澄さんのお母さんの声だ)
〔どうしましたか、香澄さんのお母さん〕
〔娘が、香澄が倒れたんです・・・〕
(え?香澄さんが倒れた?どういう・・・)
〔今日私が仕事で家を留守にしていたんですが、お昼になったら電話するって約束したのに電話に出なくて・・・仕事を途中で切り上げて帰ったら、娘が・・・〕
〔病院の場所を教えてくださいますか?〕
〔はい!えぇっと、○○病院158病室です〕
〔分かりました、お伺いします〕
〔御願いします、では〕
電話は切れたかが、とある言葉だけが心に残っていた。
〈娘が、香澄が倒れたんです・・・〉
「まさか、香澄さん・・・自殺しようとした・・・わけじゃないですよね・・・」
「副校長のところに行って、帰らない・・・と・・・」
意識が遠のいてしまった・・・次目が覚めたときは保健室だった。
「あ、目を覚ましたわね、とりあえず、無事で何よりだわ」
保険医がそう言っていた。とはいえ、まだ頭が痛い。そうだ香澄さんのところに行かないと・・・
「目が覚めたばかりなんだから、起き上がるのはやめておいてくださいね、それと、これ、どういうことか説明してもらえる?」
そういうと、保険医は俺のスマホのライン画面を開いた。それも一番最悪なところを
「なんであなたが、遄水香澄さんのラインで頻繁にやり取りをしているのかしら?」
「・・・ここまできたら話さんわけにもいかんか、だが、学校側やPTAには絶対に言ってくれるな、いいか?」
「そこはわきまえるわ」
こいつのわきまえるは胡散臭いがもういいだろうな
「実は、俺とよくやり取りをしてる遄水香澄さんが、いじめを受けているところをたまたま俺が発見してしまってね、そこから相談に乗るようになったんだ、つい数時間前に香澄さんは倒れたと彼女の母親から電話がきたけどな」
「一大事じゃない!なんで学校側に言わないのよ!」
「本人がそう望んだんだ。だからまだ言ってない」
「これ以上は聞かないことにするし、聞かなかったことにする。だけどいずれは・・・」
「もちろん話す。が、俺の口から出なく、彼女の口からな」
そう、いずれは彼女の口から離させようと思っていた。理由は簡単だ。心を強くするためだ。俺に話したことだけでも十分心は強くなっただろう。
ただ、まだ足りない。俺はそう考えている。だからこうして時々甘くし、時々厳しくする。飴と鞭とはこのことだろうと思っている。
ただ、甘やかすことが思ったより多い気がするが自分の心に何かあったのかと自分自身に問いかけても、なにも起きないのはそういうことがないということだろう・・・だけど・・・
「彼女の元に行かないと・・・」
「もうとめないわよ。熱も当初よりだいぶ下がったし、ただ、そうね、送ってあげるわ。私が」
「いいんですか?養護教諭なのに」
「いいの。早く支度しなさい」
そう言って俺は車に乗り病院へと、向かった。
私はずっとどうしようかと悩んでいた。多分生きるか死ぬかを、自分でも正直分からない。ただ思い出したくないからなのかもしれない。だけど、私は死を選び今に至る。死のうとしても、死ねないのがこの世界の悪いところ。本当に嫌になる。ちなみに私は飛び降りたが、骨折をしてしまい、ゼッサン病院生活を満喫している。まぁ、本当に満喫しているかと言われたら微妙なところもある。そんなのは当然なんだけど...ね。まぁそんなことはさておき、
私は本当に死のうとした。だけど、そんなことやっぱりできなかった。なんでかなんてわからないよ。そんなの。ただ足が震えてただけなのにいつの間にか、私は家の屋上から落ちてた。自分でもわからないまま…..そしたら私は、一部の記憶。いじめられた記憶が改ざんされ、さらにエスカレートし、誰とも話すことができなくなった。人に対して言葉を発することが出来なくなった。俗に言う人間恐怖症らしい。片端先生も見舞いに来てくれたけど。恐怖で声はやっぱり出なかった。それほど最悪なものだった。私は本当に怯えていた….
「やっぱり、人と話すことはもう無理なのかな...」
私はもう諦めかけていた。現に諦めていた。もう普通の人とはなすことは出来ないんだと…強く思っていた。本当に、そう思っていた。だって、もともと話すことは苦手だったし、ならもう・・・
「ならもういっそ、このままでもいいのかな」
そんなことを思っていた矢先に病室の扉が勢いよく開け放たれ、私のよく知る人が入ってきた。それは紛れもなく、片端先生だった。
「香澄さん!大丈夫?!」
大丈夫と、口では言ったつもりだけど、やっぱり声にはならない。声にすることができない。どうしようか・・・すると
「片端さん、この子が香澄さん?」
(誰だろう、この人。何処かで見た気がするけど・・・)
「香澄さん。声がでないのね?そもそも体が震えているということはなにかを怖がっているということかしら?」
(なんでそこまでわかるんだろう。本当にどっかで・・・)
「自己紹介するわね。私は西山陽香(にしやまはるか)あなたと同じ西ノ宮高校の養護教諭よ、よろしくね」
(そうだった!西ノ宮高校の美人養護教諭!)
「片端先生からいろいろ聞かせてもらったわよ。まぁさぁかぁ死のうとするとは思わなかったけどね」
「えっ?なんで知ってるの?片端先生?」
「すまん。約束を守ってやれなかった」
「なんで、…先生…約束…」
「片端先生は悪くないわよ。私が悪いのよ」
唐突に西山先生が弁明をした。片端先生を守るかのように。片端先生は守られるはずだった。私の一言さえ伝わらなければ…
[話せる気分や状態ではないので帰ってください]
これで先生二人は帰ってしまった。まるで私から逃げるように…
また一人病院の天井を見上げ、そして外の夜景を見つめながら嗚咽をこぼしたのは…
私は、今日も学校を休むことになり、本格的に暇になってしまった。
ただし、勉強をしていても何も言われなくなったのでほぼほぼ勉強に時間を費やしていた。
するとスマホのラインの音が鳴った
【遄水香澄さんへ
今日も学校休むと聞いて、すこしだけですが板書の写真を撮っておきました。参考程度に使ってください。余計なことだったら申し訳ないです。by康孝】
わざわざ、板書の写真をとってくれたんだ・・・私の為に・・・うれしい
【片端康孝さんへ
余計でもなんでもないですよ。学校を休むと、勉強が遅れてしまうのでちょうどいいくらいです。本当にありがとうございます by香澄】
私は本当に余計でないことを短い文章に込めながら、返信した。それなりにうれしい気持ちもあったけど、なぜなのかは、このときは分からなかった。本当に・・・
それからも数枚の板書の写真が送られてきたことを踏まえると、おそらく私の文章の意図を察してくれたのだと思いたい。すると、
【遄水香澄さんへ
ちょうどいいなら良かったです。変に迷惑がられるよりもいいですよね。休んでるときくらい勉強から離れたらどうですか?by康孝】
返信が着てから数分考えていた。
「休んでるときくらい勉強から離れたらどうですか・・・か・・・」
本当は休むべきなのは分かってるけど、休むことをしたくない。学校で上位に居るためには勉強はをしてテストで優秀な成績を収めなければならないから。分かっているけど、勉強はもともと好きだったし、中学校時代はよく人に頼られていた。けれど高校は頼られる機会が少なくなった。当然だとは思っていたけど・・・
【片端康孝さんへ
勉強は好きでやってるんです。だけど心配してくれてありがとうございます。そこはうれしいです。勉強から離れることはしたくありません。私はもう・・・何かを失うことはしたくないので 遄水香澄より】
「香澄さん・・・何かを失うって・・・過去に何かあったてことか?」
俺はそういうことを深く追求してしまうのが悪い癖だというのは分かっているがそれでも聞いてみたくなってしまう。過去に何かを失ったのだろうか、何を失ったのか・・・気にみたくて仕方がない。ただ、聞いたところでなんでもないとか言われるのかもしくは、聞かないでくださいって泣きながら言われるのかのどっちかだろう。俺はそう考えてるが・・・違うのか否か・・・。
「片端さん、何か考えごとでも?」
「あ、副校長・・・いえ、少し気になることがありまして」
副校長になら喋ってもいいのかと考えた自分が一瞬居たが、すぐに消し去った。
「私に相談できることですか?」
本当ははいと言いたいのだが、彼女との約束があるからそういう返し方ができない。
「いえ、単なる私的なことですのでお気になさらずとも」
本当の本当に話したいのに彼女の顔を思い出すたびにそれを踏みとどまらせやがる・・・こういう感情があるから必要以上に人とかかわりたくないんだ。
すると、スマホの画面に電話の表示が出た。名前は遄水香澄・・・
「副校長、すみません」
「あぁ、呼び止めて悪かったね。それじゃ」
俺は香澄産からの電話に応答した。
〔もしもし香澄さん?どうしましたか?〕
〔・・・先生〕
(おかしい香澄さんの声じゃない、これは香澄さんのお母さんの声だ)
〔どうしましたか、香澄さんのお母さん〕
〔娘が、香澄が倒れたんです・・・〕
(え?香澄さんが倒れた?どういう・・・)
〔今日私が仕事で家を留守にしていたんですが、お昼になったら電話するって約束したのに電話に出なくて・・・仕事を途中で切り上げて帰ったら、娘が・・・〕
〔病院の場所を教えてくださいますか?〕
〔はい!えぇっと、○○病院158病室です〕
〔分かりました、お伺いします〕
〔御願いします、では〕
電話は切れたかが、とある言葉だけが心に残っていた。
〈娘が、香澄が倒れたんです・・・〉
「まさか、香澄さん・・・自殺しようとした・・・わけじゃないですよね・・・」
「副校長のところに行って、帰らない・・・と・・・」
意識が遠のいてしまった・・・次目が覚めたときは保健室だった。
「あ、目を覚ましたわね、とりあえず、無事で何よりだわ」
保険医がそう言っていた。とはいえ、まだ頭が痛い。そうだ香澄さんのところに行かないと・・・
「目が覚めたばかりなんだから、起き上がるのはやめておいてくださいね、それと、これ、どういうことか説明してもらえる?」
そういうと、保険医は俺のスマホのライン画面を開いた。それも一番最悪なところを
「なんであなたが、遄水香澄さんのラインで頻繁にやり取りをしているのかしら?」
「・・・ここまできたら話さんわけにもいかんか、だが、学校側やPTAには絶対に言ってくれるな、いいか?」
「そこはわきまえるわ」
こいつのわきまえるは胡散臭いがもういいだろうな
「実は、俺とよくやり取りをしてる遄水香澄さんが、いじめを受けているところをたまたま俺が発見してしまってね、そこから相談に乗るようになったんだ、つい数時間前に香澄さんは倒れたと彼女の母親から電話がきたけどな」
「一大事じゃない!なんで学校側に言わないのよ!」
「本人がそう望んだんだ。だからまだ言ってない」
「これ以上は聞かないことにするし、聞かなかったことにする。だけどいずれは・・・」
「もちろん話す。が、俺の口から出なく、彼女の口からな」
そう、いずれは彼女の口から離させようと思っていた。理由は簡単だ。心を強くするためだ。俺に話したことだけでも十分心は強くなっただろう。
ただ、まだ足りない。俺はそう考えている。だからこうして時々甘くし、時々厳しくする。飴と鞭とはこのことだろうと思っている。
ただ、甘やかすことが思ったより多い気がするが自分の心に何かあったのかと自分自身に問いかけても、なにも起きないのはそういうことがないということだろう・・・だけど・・・
「彼女の元に行かないと・・・」
「もうとめないわよ。熱も当初よりだいぶ下がったし、ただ、そうね、送ってあげるわ。私が」
「いいんですか?養護教諭なのに」
「いいの。早く支度しなさい」
そう言って俺は車に乗り病院へと、向かった。
私はずっとどうしようかと悩んでいた。多分生きるか死ぬかを、自分でも正直分からない。ただ思い出したくないからなのかもしれない。だけど、私は死を選び今に至る。死のうとしても、死ねないのがこの世界の悪いところ。本当に嫌になる。ちなみに私は飛び降りたが、骨折をしてしまい、ゼッサン病院生活を満喫している。まぁ、本当に満喫しているかと言われたら微妙なところもある。そんなのは当然なんだけど...ね。まぁそんなことはさておき、
私は本当に死のうとした。だけど、そんなことやっぱりできなかった。なんでかなんてわからないよ。そんなの。ただ足が震えてただけなのにいつの間にか、私は家の屋上から落ちてた。自分でもわからないまま…..そしたら私は、一部の記憶。いじめられた記憶が改ざんされ、さらにエスカレートし、誰とも話すことができなくなった。人に対して言葉を発することが出来なくなった。俗に言う人間恐怖症らしい。片端先生も見舞いに来てくれたけど。恐怖で声はやっぱり出なかった。それほど最悪なものだった。私は本当に怯えていた….
「やっぱり、人と話すことはもう無理なのかな...」
私はもう諦めかけていた。現に諦めていた。もう普通の人とはなすことは出来ないんだと…強く思っていた。本当に、そう思っていた。だって、もともと話すことは苦手だったし、ならもう・・・
「ならもういっそ、このままでもいいのかな」
そんなことを思っていた矢先に病室の扉が勢いよく開け放たれ、私のよく知る人が入ってきた。それは紛れもなく、片端先生だった。
「香澄さん!大丈夫?!」
大丈夫と、口では言ったつもりだけど、やっぱり声にはならない。声にすることができない。どうしようか・・・すると
「片端さん、この子が香澄さん?」
(誰だろう、この人。何処かで見た気がするけど・・・)
「香澄さん。声がでないのね?そもそも体が震えているということはなにかを怖がっているということかしら?」
(なんでそこまでわかるんだろう。本当にどっかで・・・)
「自己紹介するわね。私は西山陽香(にしやまはるか)あなたと同じ西ノ宮高校の養護教諭よ、よろしくね」
(そうだった!西ノ宮高校の美人養護教諭!)
「片端先生からいろいろ聞かせてもらったわよ。まぁさぁかぁ死のうとするとは思わなかったけどね」
「えっ?なんで知ってるの?片端先生?」
「すまん。約束を守ってやれなかった」
「なんで、…先生…約束…」
「片端先生は悪くないわよ。私が悪いのよ」
唐突に西山先生が弁明をした。片端先生を守るかのように。片端先生は守られるはずだった。私の一言さえ伝わらなければ…
[話せる気分や状態ではないので帰ってください]
これで先生二人は帰ってしまった。まるで私から逃げるように…
また一人病院の天井を見上げ、そして外の夜景を見つめながら嗚咽をこぼしたのは…