夜蝶

朝起きると『R e n』が友達追加されていた。



私がしたわけじゃない。



まだ私は追加していないのだから。



じゃあ、相手の方にも誰かが教えて連絡先持ってたってことだよね?



なんのため?仲良くお友達ごっこのため?ただの暇潰し?



よく分かんない。

でも、追加しておこう。


なんかヤンキーだし何かされたら嫌だし、怖いし。



追加して、学校行く準備しはじめますかな!



ピロピロリン♪


『突然ごめんね。友達から連絡先教えてもらって追加しました。俺のこと知ってるかな?』



やっぱり…。誰が私の連絡先教えたんだろう…。



あ。当てはまるのは一人しか居ない。葵だ。
すぐ気づけない私は相当の天然だなと失笑した。

でもなんで葵がこの人と?よくわからない。



『知ってますよ!よくコンビニでお会いしてましたよね?』


『俺のこと知ってくれてたんだ!!ずっとあんな時間なのに何してるんだろうって思ってたから心配で。』



もしかして、そんな事の為に心配してくれてたの??
心配で連絡先聞きたかったのかな?



『心配してくれてありがとう。

あのコンビニの向かいにあるドラッグストアでバイトしてるんです!
ちょうどあの時間にバイトが終わるんですよ!』



『あ〜!そ~だったんだ!それなら良かった♪

俺、あそこらへんで仕事してたんだ!

もう終わったけど!』



『あっ、それで作業着だったんですねぇ〜!なんの仕事してるんですか?』



『土木だよ!フェンス建てたり、道の工事したり!標識立てたり!』




『うわぁ、、大変そうですね…。』




『大変だけど、出来上がったら嬉しいってゆーか形に残るから楽しいかな!(笑)』



なるほど、凄いなぁ。

お仕事凄く頑張ってるだね。



私なんかそんな頑張れないし、キツイ仕事とか無理だろうなぁ…。



それにしても昨日のリスカした所、何かで隠さないと。リストバンドあったっけな?


ちょっとダサイけどこれで良いや。
わたしは、星マークのリストバンドをつけた。
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