夜蝶
episode4◆

廉の過去


あのデートの日から、
逢うのは月に1回で良いってゆーのが待てなくなって廉に、週に1回会いたいことを伝えた。


仕事もあるし、友達も沢山いるだろうから無理かなーって思ってたけど、
意外にあっさり、OKをしてくれた。


『友達も大切だけど、久玲愛との時間の方が大事。』


それから1週間に一回は逢うようになった。
4回ぐらい遊んだとき、廉が私に対してイライラして、大喧嘩をした。


廉がキレると本当に怖くてなにも喋れなくて黙りこくってしまう。
それがまたイライラさせちゃう原因にもなった。

『なぁ、なんか喋れよ!!お前の思ってること分かんねぇよ!!』

『………』

当然、そんなこと言われても喋れずに居るわたし。


『はぁ…。頭冷やしてくるわ。』
そう言って、廉は車から出て行った。


数分後、廉は帰ってきたけど、無言のまま車を出した。
着いた場所は大きな倉庫みたいな場所だった。


適当に車を止めて、廉が車から出て行ったと思ったら私の方の助手席の方へ来た。


『久玲愛。おいで。』


さっきのイライラはどこにいってしまったんだろう。それぐらい優しい声だった。


そして、私を車から降ろしてくれた。
私の手を繋いで私を引っ張っていってくれる。
特に許可なく倉庫の中へ入っていった。


驚いた…。
 
そこには、沢山のヤンキーが集まっていた。赤、青、緑、黄色、オレンジ、金髪。
色んな髪色の人たちがいる。


『廉さん!!!!!お久しぶりです!!!!!』


そこにいる何百人というヤンキー達が廉に向かって言った。

え、廉って一体何者なの!?
驚きすぎて、
さっきまで泣きそうになってた涙腺はどこかにいってしまった。
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