わたしの約束
現在
「皐月、なにぼーっとしてるの」
窓越しに小学生の男の子と女の子が手を繋いで歩いてるのを眺めていたら隣に座っていた秋に声を掛けられた

「え、ううん、眺めてたのあの子達を」
わたしは指をさして答えた

「仲良しな子達だね。わたしもああいう時期あったな」
そう言って秋もその子達を見つめ始めた
そうするといきなりなにかを思い出したかのように勢いよく座っていた椅子から立ち上がった

「あ、皐月!成人式の時の約束どうするの?」

「約束、、、か。あったねそんなの。」
濁したわたしを見つめながら秋は呆れてため息をついた。
「わたしは会ってもいいと思うよ。周りがなにを言おうと。はっきりとけじめをつけるならね」

「けじめってもう終わった話でしょ。それにあんなの若い時の口約束。なにもかも無し。ほら、バイト遅れるよ」

「そうやってすぐ忘れようとするんだから。だけど、ちゃんとけじめつけられるチャンス!なんだからね。」
それから秋は慌てて
「本当に遅れる!じゃあ、また来週!」
そう言って私のお別れの言葉も聞かずバイトに向かった。

「秋は忙しいなあ、、、、笑。成人式ね。」

成人式の約束、、、それはわたしが本当に大好きだった人との約束であった。
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