秘密の契約
結城くんは私の首にかかっている髪を全てどかすと、さっきはちょびっとしか出ていなかった牙を全面に出し…



カプッ…



「…んっ」



私の首許に噛み付いた。


一気に力が抜けるような感覚が私を襲った。

頭がガンガンする。





そっか、私いま、結城くんに血を吸われてるんだーーー





しばらく経ってから、結城くんがゆっくりと顔を上げた。


口元には血がついていた。
私の血が…。





あぁ、私死んだんだ…
それとも、吸血鬼になった…?





手を握ったり伸ばしたりする。

感覚がある。



「…え、あれ…」



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