秘密の契約



「……っ!」



優しく包み込まれるようなキスを何回も何回も…



「…結城くん……?」



キスをし終え、顔を上げた結城くんの顔は、とろんと蕩けたようななんとも言えない、色っぽい顔だった。

心臓がドキドキする。





…本当にこの子、綺麗な顔してるよなぁ





まじまじと結城くんの顔を見ていると、



「な、なに…?」



彼は恥ずかしそうに片手で口元を隠し、訊いてきた。


たまにこういう可愛い所も見える。


私はなんだか面白くて、プッと笑ってしまった。

途端に結城くんの表情がムスッと機嫌の悪そうなものに変わる。



「なに?まだしてほしいの?」


「え、ちが…」



不機嫌な顔のまま、結城くんは私の指に指を絡めた。





は、恥ずかしいよ…!





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