料理男子の恋レシピ
味噌汁に合わせて、他のメニューを選んだあと、料理に取りかかる。
「まずは、昆布の汚れをさっと拭いた後、はさみで2〜3箇所繊維を切るように切り目を入れて水に浸す。このまま30分置いておく。」
ふーん。おいとくだけなんだ。
その間に、できることを進めていく。いろいろな料理を作るとき、作業の順番ってすごく大事。これも最近学んだこと。鍋やフライパンも数に限りがあるから、順番を間違えると困ったことになる。
30分たった頃、
「んじゃ、昆布の鍋の火つけて。」
「はーい。」
弱火にかけて、沸騰直前に昆布を取り出した後、ひと煮たちさせて火をとめる。
「昆布、沸騰させたら滑りでるから。次は鰹節な。」
また、火をつけて沸騰させてる。こそから1〜2分。出来上がった出汁をさらしで濾す。
うわぁ。きれい。出汁ってこんな色してるんだ。
「飲んでみるか?」
「うん。」
あ。。。出汁ってこんなに味があるんだ。美味しい。
でも。火をつけたり、止めたり。沸騰直前とか、沸騰させるとか……正直なところめんどくさい。
「まぁ、基本の取り方はそれとして。普段は出汁パックとか顆粒出汁とか使えばいいよ。普段30分昆布つけとくとか無理だろ。」
え……
「早く言ってくださいよ。」
毎回取らなきゃいけないのかと思った。
使えるものあるなら、絶対そっちにする。苦手な私には作業行程が少ない方がいい。
私の反応に省吾さんが、笑った。