料理男子の恋レシピ
自己紹介でわかった彼の名前。
高崎 省吾 (27)
うーん。見間違い?
否、今朝見たばかりだし………
彼女いるのにこんなとこ来てたらダメだよね?
気になってチラチラ見てしまう。
「さっきからどうしたの?そんなに見られたら気になるんだけど。」
まさかの、向こうから声をかけられる。
「いや、えっと。あの。。。」
あー、もう。聞いてしまおう!!
「彼女さんいるのにこんなとこ来てていいんですか?」
回りに聞こえないように小声で尋ねる。
彼はきょとんとしたあと、不思議そうに言う。
「彼女???彼女いたら合コンなんて来ないだろ。」
「え、でも。花咲コーポに彼女さん住んでますよね?」
「そこに、住んでるの俺なんだけど……なに。ストーカー?」
「ち、違います!!」
それは、全力で否定する。
「私、花咲コーポに住んでるんです。今朝、家出たら隣からあなたが出てきたんで……彼女さんの部屋じゃないんですか?」
「だから、なんで彼女なの?」
「いつも美味しそうな匂いがするから、料理上手な女の人だと思ってたんですけど………」
高崎さんが、盛大にため息をつく。
「料理してんの俺だから。」
はい?!それじゃ、あのっ!!
「私に料理教えてください!!」
「はぁ?!!!」