お前は俺だけの女だからな
「ここはイタリアンですか?すごくオシャレな お店ですね。」
「あぁ、よくビジネスでもプライベートでも頻繁によく使うんだ。
すごく有名なシェフが、手掛けているから味は間違いないし、場所も赤坂だから、お忍びで芸能人やアナウンサー、スポーツ選手なんかも足繁く通ってるらしい。
「へ~、そんな超有名店なのにドレスコードとか大丈夫ですか?」
「あぁ、このお店はドレスコードは大丈夫だよ。
普段はどういう、お店に行くの?」
「そうですね~、カジュアルレストランとかオシャレなカフェとかが多いですかね。」
いきなり仕事の話をするのかと思いきや、ちょいちょいプライベートな話題も振ってくれて和やかな雰囲気を作ってくれているのが、とてもありがたかった。
じゃあ、乾杯しようか。そう言って有栖川さんはワインを頼んでくれた。
そのあとはコース料理を頼んでくださったみたいで前菜には、たことオリーブのピンチョス、メイン料理には牛肉の赤ワイン煮、パスタはペンネきのこのクリームソース、デザートはパンナコッタと全てがとても美味しく久しぶりにお腹いっぱいに食べて満足していた。
と2人にコーヒーが運ばれてきたところで有栖川さんの纏っていた雰囲気が、真剣味を帯びていた。
「じゃあ、ごはんも食べてひと段落したし今回の本題に入ろうか。