小さな私とおおばあちゃん。
これが、本当に呪いだったら・・・




昼休み、自分の席からグラウンドをぼーっと眺めながら、

私は考えていた。




もし、これが、


N君の言うように「カタツムリの呪い」だったら・・・





N君じゃない。








私は斜め前の席――I君の机の前に立った。




I君は、何かと私にちょっかいをかけてくる。


授業中に当てられて答えられなかったとき、大きな声でバカにしたり。

体育のときも、わざと小突いてきたり。



呪いをかけられるのならば、I君にかけたい。





ギリギリギリ・・・


鉛筆をきしませながら、力いっぱ大きなカタツムリを描いた。




「I君が転びますように」







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