小さな私とおおばあちゃん。
『…きて!起きて!!』




私はうっすら目を開けた。


――あれ?どこで寝てたっけ?





辺りは見渡す限り一面真っ白で、ふわふわしている。

そして、とても気持ちがいい。





――まぁ、いっか。もう少しだけ寝よう。



目を閉じようとすると、


『はなちゃん!起きて!!』


さっきよりハッキリとした、聞き覚えのある声がした。




目を開けるとそこには、

白い着物を着たおおばあちゃんと、知らないおばあさんが立っていた。




おおばあちゃんは心配そうな顔をしていた。


『はなちゃん!起きて!寝ちゃだめ!』

「ごめん、疲れてるの。もう少しだけ寝かせて…」



私はおおばあちゃんに背を向け、目を閉じた。

とても気持ちがいい。あと少しだけ、少しだけ寝たい。




『だめ!だめよ!今すぐ起きて!!!』

おおばあちゃんは私の肩に手を置き、ガクガクと体を揺すってきた。


『はなちゃん!起きて!お願いだから!今すぐ起きて!起きて!起きて!!!…』




「もぉぉ~~!!仕方ないなぁぁ!!!」


私は怒りながら、体を起こした。
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