小さな私とおおばあちゃん。
『イチョウには、オスとメスがあるんです』




テレビの雑学番組を見ていて、

ふとYちゃんのお姉ちゃんを思い出した。



あの頃、Yちゃんのお姉ちゃんは小学校1年生だったはず。
小学生なのに、イチョウのこと知ってたなんて凄いなー


・・・オスとメスは本当だったんだ。
(ちょっと疑ってた。お姉ちゃんごめんなさい。)





『○○に住んでいたときのYちゃんのお母さん、元気にしてるみたいよー。はな覚えてる?下の階のYちゃん』


今日届いたハガキを手に、母が話しかけてきた。



「うん、覚えてるよ。でも私はYちゃんより、Yちゃんのお姉ちゃんと仲が良かったけどねー」


『え?』

「だって、ほら。マンションの前の公園で、2人でよく遊んでたでしょ」

『あー、あの公園ねー。でも、Yちゃんのお姉ちゃんじゃなかったんじゃない?』

「そんなことないよ。だって、Yちゃんと顔がそっくりだったし。部屋でも遊んだことあるし。お母さん覚えてないの?ほら、Yちゃんの3才年上の……」


『・・・・』


「・・・ん?」




振り返ると、

母は青ざめた顔をしていた。




「え?」




母は、ぽつりぽつりと話し始めた。


『Yちゃんは、一人っ子よ。ただ、、


ただ、

Yちゃんを産む前に、流産しているわ



―――――3年前に』


「・・・?!」


マンションに引っ越した頃。

Yちゃんのお母さんは流産のショックでふさぎこんでいたらしい。

…だから、母は覚えていたのだと。






私の記憶が、よみがえる。


Yちゃんのお母さんは、
Yちゃんのお姉ちゃんには話しかけていなかった。

でも、Yちゃんがまだ小さくて手がかかるからかな?と思っていた。


Yちゃんのお姉ちゃんは、
一緒に遊んでいて、突然いなくなることがあった。

でも、一人で家に帰ったのかな?と思っていた。



あの、イチョウを拾った日もそうだ。

引っ越し前、最後に2人で遊んだ思い出。。






そういえば…


Yちゃんのお姉ちゃん、名前は何だったかな。。






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