恋桜は 咲き誇る 上巻
翌日の学校。
なんと教室には、望月君がいた。

「望月君、昨日さ」
私から話しかけるのは、珍しかった。
「高野さん!?」
そう言ったとたん、彼は逃げるようにして
走り去っていった。

「待って!」
私は、追いかけた。

角を曲がったところで、望月君の手を掴んだ。
それと同時に、二人は足を止めた。

息を整えてから、望月君が口を開いた。
「怒ってますか」
「怒ってないよ。むしろ、心配したんだから!望月のこと!」
「え・・・」
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